建築工事測量【 座標塾 】 ★ 後方交会 【 準備編 】



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  ■ 最初が肝心!施工基準点の配置位置が「精度と作業効率」を左右する!

 
 
 08 施工基準点の設置原則と観測
 
 
1. 施工基準点の設置は着工時の建物位置出しと並行
 
2. 常に後方交会の既知点として視準良好で変位なし
 
3. 後方交会で理想夾角90°に近づける縦横点の配置
 
4. 測量範囲中心から正と反(1対回)にて放射観測
 


基準点設定・観測は着工時が原則
 
■ 施工基準点の設置原則と観測

1. 施工基準点の設置は着工時の建物位置出しと並行
 
着工時の現場合成9
 
   重機・車両・資材等の視通障害が無く、振動・騒音・ホコリも無い着工時
 
   建物位置出しのタイミングが施工基準点を設置する測量にとっても最適!
 
   そもそも境界点等から配置寸法と基線方向を現場に導き出す測量が施工基準
 
   の原点にもなるので 並行して施工基準点(後方交会の既知点)の設置が原則
 
   ※ 建物位置出し・境界点からの展開は 【 チャレンジ・着工から 】にて
 
 
2. 常に後方交会の既知点として視準良好で変位なし
 
視通良好で変位無しの場所へ
 
  ● 反射シートの貼付けを前提とした施工基準点の選定・設置要領です
 
    従ってTSの据付は考慮せず、視通良好・変位なしの条件を満たす場所が最適
 
   ・視通良好な場所は車両、資材等を超える高さが必用で FL+3m以上が理想
 
   ・変位なしの場所は恒久的構造物が理想ですが 仮設材等の期間限定でも可
 
   (鉄鋼,壁,Co構造物等で 貼付けは事前に権利・管理者の承諾を得る事が前提)
 
    ※ 反射シート活用については 【 反射シート・おススメする理由 】参照
 
    ※ 但し、活用には注意点あり 【 反射シートの弱点 1 】参照
 
仮囲いの上と外へ
 
   ▲ 選定エリアは出来れば 工事の影響を受けない工事区域外が望ましいが・・・
 
  (工場内では比較的可能ですが、周辺の環境次第では困難な場合も多々あり)
 
    ※ FL+3m以上の既知点設置には こちらのグッズが役に立つ!        
 
 
貼付けが出来なくてもガードレール
 
▲ ガードレール等は低くても変位なしの施工基準点として活用できる
 
貼付けが出来なくてものり面マス
 
貼付けが出来なくてもアングルシート
 
    ▲ アングルシートなら入射角を気にせず 水平・鉛直に置ければ 重宝する
 
     ※ シート入射角対策は    【 反射シートの弱点 2 】参照
 
貼付けが出来なくてもGR
 
     ※ シート設置場所が無い場合 【 反射シートの弱点 3 】参照
 
 
3. 後方交会で理想夾角90°に近づける縦横点の配置
 
    ● 後方交会の既知点(Bs)として安定した精度を生むための選定原則
 
    1. 先ず建物形状と寸法から測量範囲を想定する(外構工事部は除く)
 
    2. その測量範囲を位置出し半径50mのエリアで仮区分する(通常1つか2つ)
 
    3. 1区分内で夾角が出来るだけ90°に近づけるような基準点配置と数を検討
 
     ・原則は 縦と横方向にバランス良く1点づつ配置する事
 
     ・基準点配置は建物中心より70m以内が理想(一応目安は100m程度まで)
 
     (シート面積、1素子プリズム等で 距離の制限は変更可能! 天敵は陽炎)
 
     ・建物が長方形:例えは縦140m×横60mの場合、 縦2点、横1点(兼用)
 
      の基準点を配置する(2エリアの例として図説3 参照)
 
 原則・縦横1点づつ配置
 
基準点配置図説1+2
 
▲ 【 図説 1・2 】画像クリックで拡大できます!
 
基準点配置図説3
 
▲ 【 図説 3 】画像クリックで拡大できます!
 
    ※ 夾角の実情は貼付け反射シートなら入射角を考慮して90±30°=60〜120°
 
    (入射角対策等【 反射シートの弱点 】に留意して選定位置を検討する)
 
    ※ 夾角90°が理想の理由は【 後方交会・任意点の選定要領 】のこちら参照
 
   ◆ 縦横の分配は Bs1を縦X値、Bs2,3を横Y値の座標基準とする役割分担も兼用
 
     縦横の各方向で距離の要となる点があった方が「距離に頼る」判断ができる
 
     例えば後方交会「1点測距 2点測角のみ」の測距点は「距離に頼る」で選択
 
   (X値関連の墨出し目的ではBs1の垂線長、Y値関連ではBs2,3の垂線長が重要)
 
   ◆ 縦横の基本配置は不動ですが、敷地境界内外での状況・立入等の条件下では
 
     都合よくシート貼付け可能な構造物等も少なく 理想の中心ラインと入射角に
 
     固執し過ぎると選定ができなくなる事態に・・・
 
   ※ 状況次第では 変位の心配がない地上に設置を切換える(縦横分配は鉄則)
 
既設構造物の上に基準点
 
   ▲ 工事初期段階では既設Co構造物等の天端でも容易に視準は確保できる
 
    (着工時、縦横以外にスーパーサブ or 点検用+保険として追加しておくもヨシ)
 
   ※ 工事進捗に伴い 土間Co等に設置した後方交会 任意点を期間限定の既知点と
 
     して活用する (着工時の基準点と施工関連の墨や後方交会 任意点を絡める)
 
工事進捗中の補助基準点
 
 
4. 測量範囲中心から正と反(1対回)にて放射観測
 
施工基準点の放射観測図
 
▲ 画像クリックで拡大できます!
 
   ◆ 設置した施工基準点を測量範囲の中心から正反にて放射観測(座標測定)を
 
     行い その平均座標を成果座標とする(正反の反とは望遠鏡を反転する事)
 
    (※ 複合施設の場合を除き「測量範囲の中心= 建物中心付近」とします)
 
   ・ 器械点となる中心付近は「建物位置出し・境界点からの展開」時に準備する
 
   ・ 放射観測の後視点は原則 建物配置の基準となる境界点、引照点等を選択する
 
     測量対象地が後視点距離を半径とする円内に含まれていれば建物配置条件の
 
     一端(全てでは無し)が関連付けされた事になる(図説4 参照)
 
     ※ 正反の観測については 【1対回観測の手順】は只今・準備中
 
 
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