★ 近距離(特に3m以内)で発生する誤差とその原因!
TS仕様書の精度補足説明欄に記載されている
【定数0プリズムの場合、10m以下測定時には正対させること】とは?
プリズムの「正対」には上下(鉛直)と左右(水平)の方向があります
特に3m以内での近距離測定の場合、「正対」する動作は重要です
しかし、面倒くさいので適当にTSのレンズ方向に向ける程度が実情です
◆ 距離測定の場合、上下左右の何処を視準すれば良いのでしょうか?
左右方向(水平角)は観測点(又はポール)を直接視準すればOKです。
近距離測定の場合、上下方向(鉛直角)の視準はとても大切ですが・・
定数 0のプリズムでは精度確保と構造上、仰俯角に限度があります
そのため、近距離では上下方向に「正対」出来ない場合もあります

▲ 3m以内での近距離の場合、完璧な「上下正対」はなかなか難しい!
◆ そもそもTSは何を観測(測定)しているのでしょうか?(距離編)
TSは反射プリズムまでの斜距離を計測しており、表示された水平距離は
斜距離と視準した鉛直角にて算出された値です。(高低差も同様)
観測(測定)値は斜距離であって、水平距離と高低差は計算値です
実は完璧でない「正対」でも、斜距離の誤差はほぼ発生しません!
反射プリズムは測距光をTS距離計へ均等に戻す構造であるからです
よって水平距離と高低差の数値は鉛直角の視準次第で変動します!
★ 誤差原因は「正対」よりも上下(鉛直角)の視準差にあり!
※【図説3】は DocuWorks閲覧専用のビューアーソフト(無料)で!
近距離測定(3m以内)の場合、完璧な「上下正対」が出来なくても
反射プリズム視準高の目印となる「角=ツノ」を視準すればOKです!
そのためには「左右正対」が必須となります。(下記写真参照)

★ 「左右正対」させる事で、鉛直視準用の「角」ラインが水平に揃う!

・近距離でのプリズム観測で周知しておく事
それは 鉛直角の視準精度で発生する「誤差の原因」を
しっかり理解しておかないと 間違った観測値となる!
視準高の視準を上下左右にズラして観測・・・
その結果は果して? 水平距離・高低差の誤差は?
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■ 反射プリズムの鉛直角視準は戸惑いますが・・・
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★ プリズムより鉛直視準が明確な反射シートが断然推し!
※ 反射シートにも上下左右の 測距入射角制限は
ありますが・・ 近距離観測を実施してみた(下記動画)
☆ 反射シートのススメ ⇒ 原則論はこちら
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