建築工事測量【 座標塾 】初級編・方向&距離の測設



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X差Y差・TS動画 光波とTSの違い 理想夾角は90°? 結果良好の落し穴 逆打ち重要度判断 歪みの解消理由
 

 ■ 世間では 杭打ち (逆打ち・測設) と言えば 「方向と距離」による位置出しが定番

 
■ 06-1 「方向&距離」の測設 (杭打ち)



 
   ■ 逆トラバース計算??・・・ 水平角〇度〇分〇秒と半端な角度に縁がない人は
 
    【 TS 杭打ち機能 】活用前に「器械点〜逆算夾角と距離」との関連を把握してお
 
   ■ 未だにCADで 夾角や距離等を拾ったり 逆打ち計算書で 位置出しをしている方へ
 
 
1. ピンポイントなら 方向&距離での位置出しが定番
 
境界復元はピンポイント測設
 
( ↑図面クリックで拡大できます)
 
▲ 建物位置・杭芯・境界復元等は 「逆算夾角と距離」で測設
 
    ・入門・CAD編により座標付けした点の位置出しは TS杭打ち機能を活用する
 
     座標塾では 墨出し等の 縦横線上の位置出しでは X差Y差による 表示機能が
 
     必須となるが 地縄張り・杭芯・境界復元等の ピンポイント位置出しの場合
 
     やはり 座標逆計算による 角度 (方向) と距離で 設置する方法が定番となる
 
    ※ 意外と知られていない【杭打ち・X差Y差の墨出し】は こちらの動画 参照
 
     座標アレルギーの建築工事では 曲線や多角形の施設位置出しに直面すると
 
     座標ではなく CADで 施設点までの角度と距離を拾って 位置出しする人も
 
     いるが 視通障害が発生した場合など その場で 次なる一手が 直に打てない
 
外構工事もピンポイント測設
 
▲ 外構 (土木) 工事は 「逆算夾角と距離」が定番
 
    ・約40年前 測角と測距機能が一体となった 測距測角儀 (別名:光波) が進化
 
     して 斜距離&鉛直角で計算しなくても 水平距離&高さが表示されるように
 
     なり 測量設計から土木工事で 座標付けされた 道路中心線の測点や構造物
 
     境界点等の位置出しが 逆トラバース計算を併用する事で 浸透し始めた
 
     当初は 事前に 点の逆打ち計算書 (基準点からの角度と距離) を準備して
 
     その計算書片手に 見間違いはないか チェックしながらの 位置出し・・・
 
     逆計算は 関数電卓からポケコンそしてPC 更に電子野帳から TS内蔵の
 
     プログラムに移行し 位置出し誤差はTSにお任せ 瞬時に数値誘導が可能に
 
    ・ピンポイントの位置出し 座標があれば 基準点からその「夾角と距離」に
 
     一致する場所を探って設置する「この方法は 唯一無二」今でも変わらない
 
杭芯の位置出しもピンポイント測設
 
▲ 基礎杭芯の位置出しも 「逆算夾角と距離」でOK!
 
※ 杭芯棒設置には ハンマードリルを活用しよう!
 
     ただし 器械・後視の使用基準点 組合せが変われば 測設位置はズレてくる
 
     基準点の位置誤差に起因する事が多く 土木工事や用地測量では 許容範囲内
 
     として許されても 建築工事では建物が歪んでくるので 精度はシビアになる
 
     その差は 開放型土木と閉合型建築の構造物・接点数の違いで 納得できる
 
     座標塾では 常に同じ基準点を使用する後方交会 ⇒ 杭打ち の手順を原則と
 
     しているが それは建物連結範囲内で 構造物の歪みを発生させないための
 
     原則であり 用地や基礎工事等 単独の許容範囲内であれば 基準点からでOK
 
     境界点は ほぼ最寄りの基準点からの成果であるため その基準点を使用する
 
     境界点や基準点を使用する逆打ちの注意点を 下記動画の手順で検証する
 
 
     06-1-4動画1-HO-CAD逆トラバース計算  06-1-4動画2-方向セットはお任せ
 
    ▲【 TS 杭打ち機能 】活用前に「逆算夾角と距離」との関連を把握しておく
 
    ■ 未だにCADで夾角等を拾ったり 逆打ち計算書で 位置出しをしている方へ
 
 
2. 方向&距離の測設なら 後視点 0°セットでもOK!
 
    【初級編の前に理解】墨出し測量・後視設定ではレンズの向き=方向角表示
 
     にする事を鉄則としているが あくまでも後視設定の目的は 座標計算手段の
 
     方向角をTS内部に設定する事であり それを先ず理解しておく必用がある
 
     後視設定で方向角 or 任意角にするかは「任意角設定の方向角入力」で設定
 
     ただし 後視設定は 0°セット (+任意角入力)しか選択肢がないTSもある
 
  ▼【4. 後視設定・・・】「器械点・後視設定 (共通)」動画 (2:17) 画像・参照
 
  後視設定・角度表示選択例
 
( ↑図面クリックで拡大できます)
 
   ▲ TS 杭打ち (測設) 機能を活用する操作動画は 座標測定の基本 (共通設定) の
 
     「器械点・後視設定」について 液晶と図面のダブル画面で解説しているので
 
     「共通操作と後視設定の使分け+液晶操作」が学べる・・・ 上記の動画は
 
    【 4.後視設定 ⇒ 目標点の登録・選択で 方向セットは超簡単】で再生できる
 
     選択肢は 表示角=X軸+を0° or 後視点視準を0°にするかの二通りに限定し
 
     後視点視準を0°セットした場合 方向角はTS内部で計算根拠として設定され
 
     非表示となり 杭打ちでの 後視点〜測設点までのTS表示角は 夾角となる
 
    ・ピンポイントの位置出しか? 縦横線上の位置出しか?で使い分けを 判断
 
後視設定・角度表示選択例
 
( ↑図面クリックで拡大できます)
 
   ☆「方向角とTS 表示角」の補足説明は こちらの動画 (1:49) も参照に
 
    ● 後視設定 作業終了まで点検・リセットできるよう ミニ三脚等を使用する
 
   後視点にはミニ三脚で
 
  ▲ 地上基準点なら 反射ピンポール+ミニ三脚セット 最下点を視準する
 
  (※ TSのチルト状態が悪化してくると 0°セットはズレてくる)
 
   ターゲット
 
  ▲ 視通が高い場合、手ブレ・致心誤差防止に三脚ターゲットで対策!
 
  (※ 100m以上、陽炎がある時など、反射シートの視準は困難で有効)
 
    「後視設定で 0°セット or 方向角」の選択に関しては 以下の記事も参照
 
    ・器械点設定 ⇒ 後視設定にて方向角0°が紐づく
 
    「縦横平行直角の測設で 方向角を後視設定にする理由」は 以下の記事参照
 
    ・墨出し測量では 常に 図面↑方向 = TS 0°が鉄則
 
    ◆「方向と距離」はピンポイントの位置出し、平行直角測量では不向き!
 
    ※ 実は 境界復元、測点設置のような方向と距離による杭打ち(測設)の 
 
      方法しか(X差Y差による測設の方法を)知らない人が 意外と多い! 
 
    ※ そんな知られていない【杭打ち・X差Y差の墨出し】は こちらの動画 参照
 
     更に X差Y差 の杭打ち(測設)機能があるTSも 実は少ない
 
 
3. 後視点距離を観測し 座標計算距離との差を必ず確認
 
  後視点距離を測定 座標差と実測値との差が表示される
 
▲ 「測定」で 後視点間を測距 ⇒ 座標計算距離との差が表示される
 
   ▼ TSプログラムにもよるが 後視設定の際 後視距離を「点検する しない」の
 
     観測条件が設定できる場合は 必ず「点検する」の観測設定 (Yes) にする
 
   後視距離設定をyes SDR8-後視・水平距離点検
 
    ・後視点までの距離を観測する事で あるある&予想外ミスが防止できる
 
     よくあるミスとして 器械点 or 後視点の座標値入力 (読込み選択) の間違い
 
     まさかの TS 又は 反射鏡の設置ミス これは違う場所に設置する間違いで
 
     すぐ近くにポイントが混在している場合などに 起こる可能性が高く 要注意
 
     アスファルト道路に同色の鋲が縦断方向1,2mで点在している場合も 要注意
 
     これは偶然ではなく 事業毎の現況・用地測量等の基準点が TS設置&視通で
 
     好条件な場所に集中して その都度選定された結果 発生する現象でもある
 
    基準点が混在! As縦断方向に点在している場合
 
    ▲ 集中力を欠いたり 日毎ミラーマンが変わると 予期せぬエラーが発生する
 
     器械マンの場合もあれば ミラーマンの場合もあり 予測不能のヒューマン
 
     エラー発生も 後視点距離を観測さえすれば 気付いてやり直す事ができる
 
    ・基準点と思い込んだ点のすぐ横で 砂を被って埋まっていたり 経年変位や
 
     輪荷重等により沈下+ 横ズレ発生の疑いに 気付くきっかけにもなる
 
    ※ 境界復元等で 公共基準点を与点とする場合 平面直角座標変換で縮尺係数
 
      が関係しているので 後視点距離は座標差計算値とは差が出て正解・・・
 
      この件は【境界点・基準点の成果は「誤差ありき」で始める】を参照だが
 
      ややこしいので 【縮尺係数との関わり方と現場で概算想定・識別方法】
 
 
4. 後視設定 ⇒ 目標点の登録・選択で 方向セットは超簡単
 
    ・CADで 施設点までの夾角と距離を拾って 事前に準備するのは 面倒くさい
 
     座標・逆トラバース計算書 片手に 角度セットは 余分な手間とミスが心配
 
     座標付けも面倒くさいが「CADで読取り・sima作成・TS転送」の座標塾流
 
     が整えば TS操作「角度セットと距離差の誘導」で 効率の良さが実感できる
 
    06-1-43動画-器械点・後視設定(共通・連動)  06-1-44動画1-目標点の設定法 選択「杭打ちと座標」の違い
 
    ・左 動画 (2:17)で 液晶操作の「座標読込と後視設定の使分け」を理解する
 
    ・右 動画 (1:57)で 目標点の設定法 選択「杭打ちと座標」の違いを理解する
 
    06-1-44動画2-方向セットは超簡単!「前後」  06-1-44動画2-目標点の方向セットは超簡単!
 
    ・左 画像のクリックで「後視点0°セットと目標点方向セット」W 画像の拡大
 
    ・右 動画 (2:53)で「目標点の方向セットが 迷わず 手間なく出来る」と実感
 
後方交会・座標測定・杭打ちの共通設定
 
▲「後方交会・座標測定・杭打ち」器械点は共通・連動
 
逆算夾角方向と距離差が液晶で確認できる
 
▲「目標角度」が 0°になれば 逆算夾角の方向と一致した事になる
 
   ⇒ その方向線上で測距すれば 位置出し点までの距離差が表示される
 
    ・SIMA(シーマ)データCAD読取り方法は【 座標・活用術 CAD編 12 】
 
    ・作成したSIMA を TSへ転送する手順は【 座標・活用術 CAD編 13-3 】
 
       ※ レンタル器は 境界や基礎工事までなら TS 測角精度は 5″でOK
 
 
5. TS操作は レンズ向け/ミラー誘導/測距 の繰返し
 
     ※ 方向セットが整えば あとはその線上で距離を一致させるだけ・・・
 
   ◆◆◆「逆算夾角の方向&距離」の杭打ち (測設) TS 操作手順 ABC ◆◆◆
 
    A. 位置出し点の方向にレンズが向けたら その方向線上に反射鏡を誘導する
 
    B. 最初から距離は一致しないので ピッタリ線上でなくても 測距できればOK!
 
    C. 測距後 位置出し点までの前後差を 線上でシフトして ±0になるまで繰返す
 
      端数のスパン割等で 設置距離との差をその都度 電卓で計算している方も
 
      光波は測距と矩 (直角) をふるだけにしか使用していない方も 便利機能が
 
      備わっていても 無頓着で 気付いていない場合も多いかと・・・ そこで
 
      杭打ち (測設) 機能に慣れるため 距離だけの逆打ちから始めるもヨシ!
 
        先ずは距離だけの逆打ち
 
     ・杭打ち (測設) には 時間短縮・入力ミス防止のSIMAデータが必須!
 
     ・方向の誘導には ワンタップで発光する「レーザー」を活用しよう
 
     ・作業全般の伝達には 常時 両手が使える同時通話トランシーバーが推し
 
 
6. 境界や基礎工事までなら TS 測角精度は 5″でOK!
 
ワンランク上位TSが放射観測墨出しを可能に
 
     ▲上記は 放射観測でも 通り芯の墨出し精度を確保するための【仕様条件】
 
      位置出し誤差は 距離に比例し 測角精度が「放射可能か」を左右する・・
 
      それは「安定した測距精度に対し 測角精度は不安定?」を前提とした話
 
      ※ 位置出し要領の【 既知点半径内 角度と距離の重要度判断 】 参照
 
      ところが 全ての建築工事測量で 上記のTSスペックが必須な訳ではない
 
      柱や部材が平行直角鉛直に接合し合う建築での 通り芯・墨出し測量精度が
 
      シビアになるのは当然だが 境界・地縄張り・基礎杭等の精度は二次元単独
 
      その差は 開放型土木と閉合型建築の構造物・接点数の違いで 納得できる
 
      そこで 基礎工事までなら 使用するTSの測角精度を 5″のランクに下げても
 
      十分 許容精度内の位置出しは可能
(測角精度が違っても 測距精度は同じ)
 
    ◆ ここで周知事項:TSの 角度最小表示が測角精度と一致している訳ではない
 
      3″精度は 1″/5″表示、5″精度は 5″/10″表示 と切替設定可能となっている
 
      TSの使用は 測角精度と測距精度を把握した上で 許容と向合い 選択する
 
      測量設計や家屋調査士の方が使用するTSは 概ね 5″精度が主流である
 
      ちなみに レンタル取扱い器も 5″精度が主流で 3″精度器は残念ながら稀有
 
      土木工事では 7″精度 (10″/20″表示) でも OKの場合もある (レンタル有)
 
      建物の位置出しに挑戦  基礎杭芯の位置出しに挑戦 
 
     ★ レンタル器で 精度それなりの「方向&距離での測設」に先ずは挑戦!
 
▲【 地縄張り・杭芯の位置出し 】に挑戦して
 
   現場数×外注費の分だけ節約すれば・・・
 
    高価なTSの費用も速攻 回収できる☆☆☆
 
  ★ 手に入れた「スキルと信頼」は財産になる!
 
   【 着工時の建物位置出しに挑戦 】で立ちはだかる 最初の難関とは?
 
 
 
 06-1 方向&距離の測設 (杭打ち)
 
 
1. ピンポイントなら 方向&距離での位置出しが定番
 
2. 方向&距離の測設なら 後視点 0°セットでもOK!
 
3. 後視点距離を観測し 座標計算値との差を必ず確認
 
4. 後視設定⇒目標点 登録選択で方向セットは超簡単
 
5. TS操作は レンズ向け/ミラー誘導/測距 の繰返し
 
6. 境界や基礎工事までなら TS 測角精度は 5″でOK
 

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